腸閉塞(イレウス)とは
腸閉塞とは、様々な原因により腸管の内容物(飲食物、消化液、ガスなど)の流れが妨げられた状態を指します。
腸閉塞が起こると、内容物が腸内に滞留し、腸管が拡張します。これにより、腹痛や腹部膨満感などの症状が現れます。
原因によっては、腸管への血流が悪くなり、腸管が壊死する危険性もあるため、早期の診断と適切な治療が重要となります。
主な症状
腸閉塞の主な症状は、以下の4つが特徴的です。
- 腹痛
閉塞の種類や程度により、差し込むような激しい痛みや持続的な鈍痛まで様々です。
周期的に痛みが強くなることもあります。 - 腹部膨満
腸管内に内容物やガスが溜まることで、お腹が張ってきます。 - 嘔気・嘔吐
腸の内容物が逆流することにより起こります。
進行すると、便のような臭いのするものを吐くこともあります。 - 排便・排ガスの停止
腸の内容物が流れないため、便やガスが出なくなります。
検査方法
腸閉塞が疑われる場合、以下の検査が行われます。
- 腹部X線検査
立った状態やお腹を下にした状態で撮影することで、拡張した腸管や、貯留した内容物とガスの境界面を確認することができます。 - 腹部CT検査
腸閉塞の原因、閉塞部位、閉塞の程度、締めつけの有無などを詳しく調べることができます。 - 腹部超音波(エコー)検査
腸管の動きや拡張の程度、腹水の有無などをリアルタイムで観察できます。 - 消化管造影検査
閉塞部位やその原因をより詳細に調べるために、バリウム(造影剤)を飲んだり、肛門から注入したりしてX線撮影を行うことがあります。 - 内視鏡検査
原因が腫瘍などである可能性がある場合に、直接腸管内を観察するために行われることがあります。
治療方法
腸閉塞の治療は、原因や重症度、全身状態によって異なります。
保存的治療
- 絶食と輸液
食事や水分を摂取すると症状が悪化するため、原則として絶食とし、点滴で水分や栄養を補給します。 - イレウス管による減圧
鼻から胃や腸まで細いチューブ(イレウス管)を挿入し、腸管内に溜まった内容物やガスを吸引します。
手術療法
- 保存的治療で改善しない場合や、締めつけのある腸閉塞、腫瘍による閉塞など、手術が必要な原因がある場合に行われます。
内視鏡的治療
- 腫瘍が原因の場合、内視鏡を用いて金属製の筒を留めておき、腸管の通り道を確保する治療が行われることがあります。
治療実績
あきる野市の患者様を中心に、地域の皆様に広くご利用いただいております。
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